大浦天主堂【2012/10東山手甲十三番館展示作品】 [2012年10-11月「東京人が歩いた長崎」]
大浦天主堂 2012年6月 水彩
SM (展示なし)※よく似たF4の作品を展示しました。
言わずとしれた大浦天主堂。
国宝です。
キリスト教会堂の呼び方として、私はこの「天主堂」、そして「フランス寺」というのが、日本らしくて好きです。
この近辺では、大浦天主堂をモチーフにしたお土産物がいろいろと売られていますが、その多くが、
天主堂の玄関両側にヤシの木がある意匠をしています。
しかし、現在はこの絵のように、片側にしかありません。
------------------------
他エリアのお土産を開発している私にとってはその差がすごく気になり、いつから片方の木がなくなったかweb検索してみました。
どうも2006年の秋、台風の強風で倒れたようです。
しかし、ヤシの木が片方だけのお土産よりも、両側のものが圧倒的に多かったです。
考えられること。
1 2006年の地点で大量に在庫があり、今も売り続けている
2 現実を無視して同じ絵柄で発注し続けている
3 ヤシの木や、ヤシの木が折れることは長崎ではよくあることなので誰も気づいていない
4 両側に木がある意匠の方が売れる
それらの値段と品質を考えると、1なのかなと思いました。
余談ですが。
平戸の某店には、なんと、木が片方だけの大浦天主堂のお土産しかありませんでした。
遠く離れた平戸の方が、現実に対して真摯であると感じました。
長崎の教会群には世界遺産になって欲しいというか、日本人に注目して欲しいのです。
なんか、折れたヤシの木を受け入れるところから変わっていかないと、世界遺産は無理なのかなと思った私でございます。
モーセたちが荒野でさまよったのが40年(と言われている)、
ローマ帝国へのキリスト教流入→国教化まで300年、ですが
江戸期の禁教→明治の禁教撤廃まで400年ですよ〜。
すごくないですか?!
だから何だと言われればそれまでですが、長崎に注目すると世界史の生涯学習になると思います(笑)。
お土産を作るときは、安くしたくても大量に在庫を作るのはよくない、とか思いながら描いていました。
中国がキリスト教を受容したときに、「神」ではなく「天主」がふさわしいと考えたと聞きました。
確かに一神教の「神」と中国や日本の「神」は違う概念のような気がします。
by Lionbass (2012-11-21 11:32)
>>Lionbass様
そうですね。神とネ申くらい違う感じです。
by sonic (2012-11-22 18:24)