「朝よりも…」【「風のように」展示作品】

朝よりも寒い真昼や桜蕊(さくらしべ)

2013年4月　JR和歌山線高野口駅
ミクストメディア(水彩)　ハガキ大

これは今回、最も早く売れた絵です。
そして一番人気がありました。
売れてから来た方はとても残念がっていて、
「どんな人が買ったの?」とか、「これを買った人は、ほんとに吉永さんの絵が好きな人だね」とか
うれしい感想をおっしゃっていました。

でも、私はこれを出すにあたって、特に何も思っていなかったというか、飾りやすい色なので売れやすいんじゃないかとかそのくらいの気持ちでした。


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今、この絵ができた状況を振り返ってみると、、、
私は鉄道の中でも駅のホームが一番好きで、中でもホームにある屋根が好きです。
駅舎にくっついているひさしじゃなくて、独立した屋根で(私はこれを「ホーム屋根」と呼んでいる)、柱が木で古かったら最高!!
でも柱は鉄でもOK。
色はピンク、クリーム色、水色、うすい抹茶色等……
壁が付いているとなお良い。
とにかくホーム屋根に尋常ならざるこだわりを持っています。

そして、電車を待っている時間がすごく好きです。
だから、このときは、電車までちょっと時間があって、いいホームで、時間が限られていたので集中できて、最高のシチュエーションでした。

でも絵を選んでタイトルを考えているときは、そんなことは全部忘れていて、この日は寒かったのでそのことを思い出していました。
高野口駅は、駅舎自体がとても古く、駅舎を描くことが下車の目的でした。
そして、寒さの中で駅舎を描くことでかなり消耗しました。
で、それが終わってホームに来たので、かなり気が抜けていたけど、ホームもよかったのでもう一踏ん張りしました。
本当はぼーっとしていたい時間を、ちょっとだけ頑張ったときはいいものができると、経験上わかってはいるものの、そのちょっとした努力はけっこう難しかったりもします。

多分、私はこの世の時間の中で、電車を待っている時間が一番好きなので、それを最もいいことに使うのが、この先を生きて行くための最もいい方法なのではとなんとも大げさに思ったりもしてw
また意味不明ですみません(^^;)