渋民から岩手山 2011年5月【2012絵画展作品】 [2012年1月「海の底が動いた年」]
渋民から岩手山 岩手県盛岡市石川啄木記念館裏山 2011年5月 F0(180×140)
渋民の啄木記念館は、感動的な場所でした。
教科書その他ではやや失敗者扱いされている石川啄木が、この記念館では、文学以外の部分でどれだけ真面目に働いていたかを紹介しています。
ここでの展示を軸に考えると、啄木は、岩手では学校の先生として、また北海道では新聞記者として、かなりいい仕事をしていたようです。
特に、黎明期の新聞社での仕事は素晴らしいと感じました。
今と違って入稿や表現方法のお約束が確率されていない時代でしたから、かなり創造的な仕事だったと推測されます。
しかし、学校で教わった感じだと「文学のために田舎でいやいや働いて、東京に出て来たけど失敗した」みたいなニュアンスでした。
東京の記念碑でも、出版社への売り込みが失敗したことが強調されていました。
でもまぁ自分が売り込みとかしたからちょっとわかるけど、
売り込みに失敗するような人のごく一部が、本当の実力派なんです。
私はそのあたりが器用な分、ある意味イマイチ。
と、なんでも自分に引き寄せて考えることができるのが私の長所(笑)。
で、何が言いたかったかというと、岩手山が見る方向によって形を変えるように、
人の業績も、見る方向によって全然違うものだと思いました。